取り忘れていませんかpart2

こんにちは~。

野路洋服店 店主の野路純平です。

しつけ糸ってご存知ですか?? 

[しつけ糸はどこにある?]

スーツやジャケットの型崩れを防ぐためにほどこしてある糸です。

こんな感じでジャケットの肩に白い糸が通ってます。

ジャケットの肩のしつけ糸

 

胸ポケットにもしつけがされていたりもします。

胸ポケットのしつけ糸

型崩れを防ぐと言われてますけれど、この糸を抜いたら崩れるのかというとそんなことはありません。

着るときには抜き取ります。1か所を切れば抜けるようになっていますので。

他には、ポケットにもされています。

ポケットのしつけ糸

少し白い糸が見えますでしょうか。

ポケットのしつけ糸はとても見えにくく、いざ着用してポケットに手を入れたら入らないっ!!ってなります。ああっ!って思わず声が出ちゃう感じです。突き指するんじゃないかっていう時もあるほどです。気持ち悪いんですよねぇ~。

このしつけをピッチリとしてあると、ポケットの袋が無い見せかけのポケットなのかと勘違いする人もいます。

なのでポケットのしつけ糸も外してからお客様にお渡しするのが親切なのかというと、全ての人にそうとは限りません。

この場所のポケットにモノを入れると、外側から分かるくらい当たりが出ます(膨らみます)。それはみっともないので、あえてこのしつけは取らないと言う人もいます。ボクはフラップ(雨ぶた)が付いていないポケットの場合は取りません。

そしてベント。 後ろの裾部分が割れているところを指します。

ベントのしつけ糸

ここを取り忘れている人はチョイチョイ見かけます。

ベントがあるのに、開かないのでとっても不自然なんです。ボクはすぐ気付きますよ(笑)

結婚式などでスーツを新調してくる確率が高い場でよく見かけます。ボクの友人もそうでしたので、その場で切りました。

せっかく新しく買ってキメテルのに、台無しですからねぇ。

このようにジャケットやスーツにはしつけ糸がほどこされている場合があります。たぶん高級品だけだと思いますけれど。

肩や胸ポケットのしつけ糸は、無くてもいいのにわざわざしてもらっているそうです。

これも肩のしつけ糸がついているスーツがズラッと並ぶとカッコいいからでしょう。ボクもかっこいいと思います。

が、着用するときには取り外すものですから、お客様にお渡しするときには取り外しておくべきもの。ここらでそのお店のグレードが分かっちゃいますね。

高いスーツ置いてるけど販売員のレベルが低いバランスの悪いお店。

[しつけ糸をとる道具]

これらのしつけ糸は簡単に取り外せるようになっていますけれど、朝始めて袖を通すときに気付いて慌てて取ろうとしたら、生地を傷めちゃったってことにもなりかねません。

購入するときにしつけ糸を見付けたら、取っておいてもらうように店員さんに言うのが一番安全ですね。

しつけ糸を安全に取るのに一番最初に出てきた写真の道具「リッパー」を使うと良いです。

しつけ取りってボクは呼んでましたが、正式にはリッパーというようです。手芸屋さんで売ってますので、店員さんに「立派なリッパー下さい♪」と言って下さい。

「そこまで立派ではないのですがぁ」とか言って多分まじめに対応してくれると思います。

それでは~~。

分かってもらえてますぅ???

 

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